手描き友禅師の中では、アートな香りを漂わす作品も手掛ける幅広い感性を持っています。友禅絵師としての系統は、墨絵を基本にしており、琳派に類する職人です。琳派とは尾形光琳などが中心となった着物の作品の流れです。当時は、友禅斎、俵屋宗達など、人気絵師が関わり合いながら、着物、屏風、扇子などに素晴らしい力を発揮し作品を残しています。親方の作品は、墨絵の淡い色彩と、主に自然をモチーフにしており、優しい自然の息吹が感じられます。どのような作品の依頼であってもオリジナル性を重視し、独自の世界を展開します。繊細なものから、一気に描き上げる大胆な構図のものまで描いています。

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