日本美術刀剣保存協会(日刀保)が主催する最大のイベントが新作刀展覧会です。
日本各地の優れた刀匠を選ぶコンテストで、10人程度の特別賞に輝く作品を展示する唯一の展覧会です。展示刀は一般にも公開され多くの方が来場されます。審査は今回の二刀を打った吉原義人、義一の両刀匠を始め、名だたる刀匠(無鑑査18名ほか)が行います。この会は刀鍛冶に於けるひとつの登竜門です。その理由は最高位の無鑑査となる条件の一つが“特別賞”の受賞、しかも10回以上の獲得が必須となる為です。従って、それに挑戦し続けて20年と言うベテランから参加するので、当然ながら入選が95%を占める程のレベルの高い舞台となっています。
今回の刀剣は審査員の作刀模範として、展示する為に大会の華を添えてのものです。今回の作品の凄いのは、このコンテストで僅か10年,10回特別賞に輝く二名の作品です。この偉業は過去から数えこの二人の刀匠だけです。名工会として刀剣の販売を開始する特別な企画であり、記念として寄せられたものです。従って、全く他人の手を渡っていない刀で、両刀匠の作品が今回の様な価格で展示されることは殆どありません。今回の期に家宝ともなり得る刀を保有してみてはいかがでしょうか。今回の作刀は義人刀匠と義一刀匠の色紙をお付けして、写真の刀剣を販売致します。
二本とも現代刀の中でも最高と言える刀です。今回の刀剣は非常に珍しいものですが、それらの会場でも無鑑査の作品に価格が付いている事があります。 しかし両刀匠の作品が今回の様な価格で展示されるようなことは殆どあり得ません。ご来場の方は本刀をご覧になった方がいる筈です。
その実績から必然的に刀剣保存協会の教官に指名され、全国の刀匠の指導に当たっています。義一刀匠以前の過去の教官はいずれも日本の刀剣界の代表格です。ひとりは協会の最高峰である義一刀匠の父、若き日の吉原義人刀匠。次に協会から指名されたのが義人刀匠の弟の武蔵野国住国家刀匠であり、現在の刀匠会の会長となっています。教官となる資格が世襲ではない以上、これはまさに吉原家を技の名門と定義するものであります。
因みに両刀匠の祖父に当たる国家刀匠は当時の刀匠番付に依れば、東の横綱であります。その弟子であり血を引く若き日の義人刀匠と国家刀匠は一緒に鍛錬所を構えていました。義一刀匠は幼少の頃より最高の環境にいたのです。義一刀匠は二十代には頭角を現して10年間連続で特別賞をとり続け、30代という最速の若さで最高位無鑑査に上り詰めました。また無鑑査にするには若すぎるとのことで数年止められていたと言うエピソードも特筆に値します。
本刀は平成16年に上記の展覧会用の「展示刀として鍛造した」記念作品です。最も義一刀匠が得意とする蛙子丁子の美しい刃紋が焼かれています。父義人刀匠も舌を巻くセンスであり当代随一、刀商も“美しすぎる刀”として絶賛する美剣です。過去の刀剣と比べても刃紋の素晴らしさは傑出しており、後世に残る一刀と思われます。教官を務めた刀匠の30年後は例に違わず刀剣界の柱石となっており、義一刀匠は重鎮となる刀鍛冶なのです。本作は"確実な投資"とも言える実に楽しみな刀剣であります。
【仕様】 | ||||||||
採寸 | 全長 | 97.3cm | 刃長 | 77.5cm | 茎 | 20.2cm | 重 | 970g |
反り | 4.2cm | |||||||
刃文 | 蛙子丁字 | |||||||
茎 | 生ぶ やすり目 粟尻 目釘穴X1 | |||||||
付属 | 刀匠の製作承認書、登録葉書 | |||||||
※ 箱書き以外に刀匠自身に依る色紙をお付け致します。 |
御神刀にもなり得る希有な一刀です。本刀は雲の銀象嵌を刀身に刻印しています。本来なら寺社の式典や宝刀として特注で造る以外にまずない形式の稀少な作品で、一般に出回ることはない極めて珍しい日本刀です。古事記、日本書紀による神代の時代から続いた自然崇拝、宿る神々が拝する剣を継承したもので、この種の刀は正倉院の宝物としても見ることが出来ます。形式は平造りで切っ先は切刃です。
神々の刀は透明な空気感が漂い、刃紋は神事刀剣に用いる直刃(すぐは)です。子孫繁栄のお守り刀、事業の繁栄、及び重代刀としてとしてこれ以上のものはないと思われます。家宝としてもさることながら、お護り刀としての最高峰と言える刀です。
雲の象嵌は義一刀匠によって彫られており、現代刀として非常に意義のある希少な一作と言えます。
※ 本刀は未成年にはお売りすることが出来ません。予めご了承下さい。