職人の住む町
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日本の裁ち鋏は刀鍛冶だった吉田弥吉(弥十郎)が明治10年に刀の技術を生かして総火造りの鋏を開発したのが始まりとある。この吉田の直系、本家の流れとも言うべき初代長太郎の3代目である。裁鋏界のトップブランドに君臨してきた独特のひねりは秘伝の証しである。2本の刃を一点で刷り合わせる微妙な調子は長太郎ならではの物と言える。
鋏は本来切りながら進めて行く、使い手もプロの技で応える。「使い心地が違う上手に使える人の鋏である。“鋏の需要が先細りになくなっていく現在、時代のながれで長太郎は私の代でお仕舞いになるのではと思います。しかしながら職人の存在意義がなくなったとは思いません。職人が汗水たらして手造りで精緻な物を作り出す。それは職人の喜びだけではなく、これを持つお客様の喜びにもつながると思うからです・・・”。

  昭和25年、父二代目長太郎に弟子入り。昭和38年父の死亡により三代目長太郎となる。弟子入りした際、後弟子を入れなかった。下仕事を7年間続けた。
  刃のすり合わせが一番難しく、ここで技が見える。
 
  100丁の鋏は100人の人が使う。井の中の蛙大海を知らず、されど天の深さを知る。
  伝統的製法(基本技法)を守り、いかに新しいものを取り入れて伝えていくか。

 

職人名 石塚昭一郎(いしづか・しょういちろう)
雅号又は銘 三代目長太郎(サンダイメ・チョウタロウ)
生年月日 昭和9年12月27日
職種(種) 裁鋏(ラシャ鋏ともいう)
作品(アイテム) 総火造り裁ち鋏(完全な手づくり)
長太郎裁ち鋏(刃のみを接合して作る)
長太郎ステンレス(最終仕上を行う)
技数(積)
弟子入りしてから手伝えるような状態になるまでの期間
2年で部分的なもの、10年経ってもダメな人はいる。会得は12〜13年かかる。
技の種類や工程
総火造りの場合、鉄を切る作業から始まり、金型など一切使用せず部分を作っていく。足づくり、ハガネ付け、軸まげ、仕上、すり合せ、全て手づくりで行なう。
現在の立場(役)
次代 他  
   


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