堺の包丁は分業で、研ぎの技術がひとつの分野として刃物作りの中で唯一確立してる。
包丁研ぎの技の素晴しさは江戸鍛冶の誰もが認めている。こうした研ぎから焼入れの技を背景として自分の包丁を作る訳で、研師は当然土台を作る鍛冶に対しては厳しくなり、互いに切磋琢磨する堺ならではの図式が出来上がる。しかし切れる包丁が必ずしも最適ということではなく、使い手が素人の場合、刃先の粘りをどの程度にするのかも又、技であり難しいと言う。
■ 歴史
天正年間(1573年〜)たばこの葉を刻むたばこ包丁が堺で作られるようになり、徳川幕府は堺極印を附して専売したために、全国各地へ拡がった。 |