つまみかんざしの職人には、羽二重(絹布)とちりめん(シボがある布)を使う職人がいます。石原親方はちりめんの簪を得意としています。ちりめんは布が厚手である事と、シボの性質から曲げて花びらを作っても、手を離すとバネが入っているように一瞬に前の小さな布に戻ってしまいます。羽二重よりはるかに難しいちりめんは、正確に布を切る事、正確に折り曲げる事などで極端に仕上げに差が出てきます。親方の場合何枚も重ねて折り曲げ、しかもすっきりとまとめます。
ちりめんがきちんと出来るのは東京エリアに親方ひとり、関西にひとりと、2名しかいないと言えるでしょう。
名工会にこのちりめんの簪を良心的に作って頂けることになりました。大人の為のつまみ簪や、洋装にも合うつまみ簪も作れる唯一の職人です。
絞りのある布をすっきりとまとめている技をご鑑賞下さい。有名デパートなどからの注文が多く、名工会の場合も少しお待ち頂くかも知れません。それとお客さまがデザインされたものや、プロユースのファッションショーなどにもご協力出来るかも知れません。
■ 歴史 江戸時代初期から |