職人の住む町
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職人にとっての好奇心は“知恵を生む原動力”であり非常に大切なことです。
歴史の中で挑戦しこれを重ねながら伝承してきました。特に宝飾系の技は太古の昔からある初期技に類するものです。特徴的な進化により特に感性を育ててきました。技術はその為の方法として開発されてきました。従って魅力は素材とデザインで決まります。求める側はその見え方にこだわり、作る側は見せ方に細心の注意を払います。加工技術の美を魅せる宝飾と、興味を刺激する宝飾を考えれば、萩原氏の指輪は他に無い物であり後者の作品と思われます。大切な人への贈り物に力を発揮しそうな洒落た指輪であり、喜んでもらえる幸せの指輪だと思いました。

  中学卒業と同時に貴金属研究所に入社し、職人としての修行を積みました。
その間、ジュエリー加工のみならず、美術大学にてデザインの勉強をし、さらに宝飾の鑑定機関へ参加しました。ここでは本物を見る目を養いました。宝石業界はほとんどが分業ですがオールマイティにこなせる職人を目標に修行してきました。こうした経験を活かし貴金属の加工職人として現在40年以上になりました。
 

指輪はオリジナルであり、シンプルな中に時代にマッチした様々な工夫を施しています。
特に“貴金属は遊び心がお客さんの心をとらえます。”材質は本物に限定し、プラチナと高品質のダイヤモンド(0.04ct・4石)を使用しました。
現在、作りやすいことから主流となっているロストワックスで鋳込む技術とは異なり、昔ながらの、貴金属加工で制作しています。
指輪にあけた限られた空間の中に、やわらかな表現を心掛け、ロストワックスキャストでは絶対に不可能な美しさを楽しんで頂けます。

【ロストワックス工法とは】
ロウで指輪などを作り、これに石膏を流して固めたものを型とします。その際、湯口(溶かした金属を型に流し込む口)を付けておきます。型として完成させるには、過熱し中のロウを溶かします。型の中には指輪の形に隙間が出来る事になり、この中に溶かした金属を流し込みます。冷えてから石膏を壊し指輪を取り出して仕上げます。こうした工法をロストワックスと言います。
貴金属ばかりでは無く様々な精密鋳物などの製法として行われています。大形のものは石膏では無く鋳物砂や耐火材などを使います。

 
  本来ジュエリーとは、古来から心の栄養であり、作る側としては気持ちが入る手づくりが最適と考えます。身に付ける人が幸せを感じていただけるように心掛けて指輪を作っています。
  宝飾職人は、減少の傾向に有ります。私は、人々を笑顔にできる職人になりたいと考えてきました。これから海外の職人と競う事になりますから、感性と経験そして知恵を働かせ、私達以上に頑張ることが必要になると思います。

 

職人名 萩原久夫(はぎわら・ひさお)
雅号又は銘  
生年月日 昭和24年2月8日
職種(種) 貴金属加、工宝飾加工、石止メ、デザイン
作品(アイテム) アクセサリー他
技数(積)
弟子入りしてから手伝えるような状態になるまでの期間
1〜3年、但し技術だけでは無いので、経験を更に積む事はいずれの世界も一緒です。
技の種類や工程
宝飾加工・石止め・デザイン
巾5mmの平打ちに直径3.1mmの空間を開け、約0.1mm状の針金(プラチナ)で文字をパーツとして作りこれを合わせて組み立てます。
弟子の頃に、金切鋏で地金を直線に切れるようにする為、ティッシュを切って練習させられました。薄いティッシュは、切ることが非常に難しく、まして直線に切るのには大変苦労しました。鋏の手加減をこれで覚えていきます。
現在の立場(役) 生涯現役が希望です。
次代 他  
   


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