職人の住む町
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身近な所では渋団扇や一閑張りの籠がある。しかし一閑張りの概念がすっ飛ぶ技がここにあった。漆とも違う本渋引きの家具、シックであり、重厚であり、デザインも洒落ている。色気もある。古いはずの技法が新しさとなって表現されている。柿渋とは防水材であった。優れた一閑張りの技法に村上水軍が残した船金具の技が加わる。
宇野氏のルーツもここにあり、代々の船鍛冶であった。常に楽しく作る、これが職人としての姿勢だ。仕事は丁寧である。そうでなければ作品は多分野暮ったいもとなるに違いない。宇野氏は楽しんだ残りが作品という。従って思う程儲からなくても仕方がないんですと語る。やる事はやったという姿勢から良い物である自信が伺える。

■ 歴史
寛永年間(1624〜1644)に帰化した明国人、飛来一閑が始めたとされている。

  父、昇氏が一度廃れてしまった讃岐一閑張りの技法を数十年の歳月をかけ、伝統技法の解明と復元に成功させた。雄三氏は二十歳の頃彫刻家を目指していたが、その当時出会った画家の和田邦坊の「一閑張りをやってみなさい」の一言が進路を変えた。
文献を読みあさり、家にあった一閑張りを壊しては復元、この作業を繰返し、仕組を理解するのに15年かかった。
  室内(インテリア)で使う用具なら、何でも挑戦して造る努力をする。孫の代まで使える品を作ること。自然を破壊するような材料はなるべく使わないようにする。木竹製品の破損したものはなるべく再生して、今までより良い物にする。
 
  その用具を使う人(お金を出す人)の身になって製作すること。材料を大切に生かして使うこと。切れ端も最後まで使いきること。
  日本だ、伝統だと自分勝手な物を作るのではなく、使い手に満足感を与えながらも、時代の環境にあった物を作ること。

 

職人名 宇野雄三(うの ゆうぞう)
雅号又は銘 雄三(ゆうぞう)
生年月日 昭和14年11月8日
職種(種) 一閑張り
作品(アイテム) 縁起銭箱、文箱、硯箱、季節棚 他
技数(積)
次代、素人から始めて手伝えるような状態になるまでの期間
3〜15年。気候(温度、湿度、日照具合)等により作業を季節・天候に合わせて行う為気が休まらない。
技の種類や工程
木工作業、和紙貼り作業(一閑張)、塗り作業、金具製作(船金具)すべて一貫してマスターしています。
現在の立場(役) 現役
次代 他  


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