職人の住む町
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家紋は900年の歴史を経て現在に伝わっており、その姓氏は12万以上と言われています。しかも祖先から来る家紋は同じ姓氏であれば、同じ家紋であり発祥地などで分かってきます。家によっては複数の家紋を使っているので、益々ルーツが分かりやすい。上司より拝領した場合もあったり、嫁家の家紋を使用していたりと、時代の事情などもおぼろげながら推測できます。家紋は連綿と続く素晴らしい造形遺産であるにも関わらず、江戸時代の研究書や解説書等が無いそうです。親方は家紋の第一人者である丹波基二先生と共に家紋研究をしてきました。
この研究は読売新聞に家紋百科として6年間連載されました。家紋は字の如く家の紋章であり、900年生き続けた誇りの具現であります。家の文化の生き証人でもあります。竹のコンパス(文廻し)と定規、筆だけで複雑な家紋を独自の割り出しから見事に表します。布に紙に、そして家紋を白く抜いたりもします。色々な秘密がありそうであります。
一般のデザイナーなども家紋を描きますが、柔らかな布に直接描くとなると彼等には全く無理な技とのことでした。伝統の技が代々引き継がれて親方で90年、現在も、皇室の家紋を筆頭に、様々な家紋を手掛けている家紋の第一人者であります。
家紋型を作り基本の線を刷り込みます。その上から、外見の線を文廻しと言われる古来の竹で作った手製のコンパスと定規筆で見事に肉付けしていきます。凄いのは、その一糸乱れぬ技ゆえに、直接着物に描いていくことです。
900年の歴史を持つ家紋は歴史的造形遺産であります。各家の象徴であり、大切なものとして扱われてきました。時代は変わり誇りをどこかへ置き忘れてしまった状況下、今一度、家紋を考え、ルーツを辿る等も一考でありましょう。様々な時代の中で連綿と生き続け、時代を見守ってきた紋章であります。
■ 歴史
鎌倉時代、約900年。

  戦後、何もない時代、父の紋章上絵師という職業を継ぐ事に何となく抵抗がありましたが、父の素晴らしい技術に感動し、現在までに至っております。
  日本人が各家々に家紋を持っていることは、世界的に誇るべきことです。ユニークなパターンでしかも900年に近い歴史に耐えながら生き残った、素晴らしい文化遺産なのです。ところが実態については、少しも知られていないのです。
その大きな理由は、江戸時代より適当な研究所も解説書も無かったことです。多くの人々が紋に愛着を感じながらも、その実態がつかめないのも無理のないことです。紋神は着物に描く技術と全く同じ技法にて、約20cmの大きさで、家紋額を制作いたしました。最高の上絵技術とユニークな解説付で、日本から世界にと消失していく日本の家紋を理解してもらいたいと努力する次第です。
 
   
   

 

職人名 高橋神二(たかはし しんじ)
雅号又は銘 紋神(もんしん)
生年月日 昭和7年2月18日
職種(種) 家紋
作品(アイテム)  
技数(積)
次代、素人から始めて手伝えるような状態になるまでの期間
約5年間。
技の種類や工程
着物に家紋を描きます。仕事の内容は、色々ありますが、一般的には紋形を彫り着物に紋を摺り込み、筆と文廻し(コンパス)、定木にて描きます。絵や模様は自由にフリーハンドで描きますが。家紋は正確な円形の中に、方形、三角形、菱形、多角など基本として、何万種の紋を描きます。
現在の立場(役) 生涯現役、指導的立場、経営管理、紋章上絵師は、手と目が元気であれば、生涯現役。
次代 他  


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