職人の住む町
HOME 名工会の主旨 名工会の概要 職人の町一覧 職人技市 日本の技博物館 応援団 検索

杉山氏のペン画を見た時、微妙な模写技法が驚きであった。写真にしたら何でもない通り過ぎてしまう町の景色や建物が“ペンの力”で強調され、言い知れない懐かしさを覚え、そこに止まったままの時間の中にドラマを思い巡らす。写真とはひと味もふた味も違う記録の仕方を再認識する。
無駄をはぶいていくと描きたいテーマが浮かび上がり、建物の思いまでが美しさと共に画用紙に込められていく。何か大切な物と出会った喜びと、ほんの少しの寂寥感。過ぎていった時代の中に入り込み、どうしてよいのかわからないままに強く引き付けられていく。

  18才からエアーブラシの修業、22才で独立、家電製品や建築機械、豪華マンション完成図などを描いていた。仕事は忙しく睡眠時間をさくほどであった。しかし、世に言う1987年ブラックマンデーでニューヨークの株式が大暴落した。くしくもエアーブラシ業界(当時杉山氏は会長)のパーティーの日であった。それはバブルの終焉、仕事は激減した。
余った時間でペン画を始めた。次第にペン画の依頼が多くなり憧れであった画家になっていった。
  明治頃からの下町の古い木造建築をペン画で残していく事を基本テーマとしている。
ディテールを強調させ、懐かしい風景をペンで描きとめていきます。。
 
  最先端のグラフィックに携っていた関係で、失っていく物に強く引かれます。懐かしい風景をひとつでも多く記録したいと思っています。
  既に生徒が80名ほどいますが、ペン画は根気と観察眼そしてセンスのある人が伸びます。それとテーマを持って描くことをお薦めします。

 

職人名 杉山八郎(すぎやま はちろう)
雅号又は銘  
生年月日 昭和10年1月10日
職種(種) ペン画
作品(アイテム) ペン画
技数(積)
次代、素人から始めて手伝えるような状態になるまでの期間
根気と描写力が問題ですが、ペン画教室等で年輩の人たちでも伸びている人達がいます。手伝うようなものでもなく、センスの良い人が数多く描いて早く自分の物を発見する事です。
私の場合テーマがあり、昔の情緒が残る下町の建物を描いています。残念なのはこうした家がどんどん無くなってくる事です。
技の種類や工程
ペン、カッターペン、インクそして紙だけで製作可能。取材は天気の良い日、くもりの日両面から建物を観察し其の表情を捕らえる。カメラとスケッチブックを持って歩きます。
現在の立場(役) 生涯現役
次代 他  
   


Copyright (C) 2002 WAZA All Rights Reserved.