甲冑界の重鎮。小さな部品一つから全てに研究と古式製法を取り入れている。ほとんど一人で部品から組み立てまでこれを再現し全てを作る。従って甲冑一領の製作に必要な研究項目と技術について研究し同様の作り方が必要となる。昔の技法は昔の輝きがあり今の技法では出せない。例えば金メッキなども昔さながらで水銀を使う手法、鍛金師など今でも使われる金工技術で、メッキというより金を塗ったような渋い色調である。又、甲冑一領作るのに完成まで約3年間はかかる大仕事、根気と飽くなき研究心と信念とそして誇りがなければ出来ないものと言える。
初めて作った甲冑は、戦国時代の実践的な甲冑、ゆえのリアルな迫力に圧倒される。写真の甲冑の胴の部分は表面に皮が張ってあり、模様はそれに摺り込んであります。印伝とも違う技術です。模様も研究材料として深い摺り込みを自ら行なう。
昭和44年、日本甲冑武具研究保存会より推薦甲冑師の指定授与。昭和50年、英国ロンドン塔王室武具館所蔵、徳川家康より英国王ジェームス一世に贈られた日本の甲冑の修理復元を受け、完成し同館に引き渡す。
古甲冑を復元新作するには、まず原型となる甲冑を良く調査し研究を行う。次に主なる材料を探す、そして加工に入る。
特に技術的にも一番苦心を要するのは、兜の鉢造りであり、その時代の形や特徴を良くつかみ、力学の法則をも計算に入れて造り、一作品の完成に約3年余りの歳月を費やします。
作品完成までの間、妥協は許さず自分の納得のゆくまで造り、後世に応じて恥ない物を残すこと。
とにかく本物をよく見ること。
職人名
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三浦公法(みうら・ひろみち)
雅号又は銘
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生年月日
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昭和13年5月20日
職種(種)
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甲冑
作品(アイテム)
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甲冑復元、新作 古甲冑の修理 他
技数(積)
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弟子入りしてから手伝えるような状態になるまでの期間
個人的に違うがおよそ10年は必要。特殊な材料が多いので入手はかなり困難であること。
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技の種類や工程
甲冑一領復元製作には、鍛金・彫金・漆塗り・皮革加工・染色・組糸・織物等の知識と古来からの高度な技法が要求され、綿密な調査と技法の考察などの研究を行う。
現在の立場(役)
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現役
次代 他
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