栃木の瓦は江戸末期に始まった。かた焼き 箱森瓦として丈夫で関東一円に出荷されていた。鬼瓦は色々有るが、佐藤氏の鬼面瓦は奈良時代のものを復元した格調高いものである。館をまもり、家内安全の魔除けとて伝えられたもので、佐藤氏の技は江戸より伝わる瓦の一派“立川流”であり、洗練された華麗な技、且つ勇壮な鬼瓦を伝承して来た。現在は装飾品としても喜ばれている。
昭和22年頃まで周辺に30軒ほどあったが、現在は作る人もいなくなった。黒い瓦を焼いた後、ゆっくり除令する為にそのままに三日間放置する。取り出すと瓦は、銀色に変化している。これが永い年月を経過すると味わい深いブロンズ色に変化していく。
材料から選択し、図面の割り出しから考え、図面を描き、粘土を盛り上げたり、削ったりしながらキズをつけないよう神経を使い、やっと製品を作っても師匠の目に適わなければまた一から作り直しでした。夏は汗し、冬は手が冷たく道具も自由に使うことが出来ず、苦労の連続でした。もちろん修行中ですから、収入もほんの少しで大変でした。でも、技を身につける為に一生懸命でした。
鬼面については、優しさの中にも鋭さを醸し出し、お客様の気持ちに合ったものを製作する。もちろん、最初の粘土の選択は念には念を入れて始めます。
心を込めて納得出来る物を造り、お客様の喜んで下さる顔を見られるよう、常に信念を持って仕事に取り組んでいる、それが私の誇りでもあります。
職人名
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佐藤三郎(さとう さぶろう)
雅号又は銘
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生年月日
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昭和3年11月29日
職種(種)
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鬼瓦
作品(アイテム)
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鬼瓦、面、仏像 他
技数(積)
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次代、素人から始めて手伝えるような状態になるまでの期間
3年位。お客様に喜ばれても、自分の中では今だに、何事も一生勉強です。
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技の種類や工程
特注もありますので、数限り無く種類があり、工程も6〜10工程位あります。
現在の立場(役)
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生涯現役
次代 他
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