職人の住む町
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平成の浮世絵の伝道師とも言える物腰と押し出し、浮世絵の素晴しさを江戸訛りの語り口で語る。楽しく魅力的な親方である。現役であるものの、身内が浮世絵や千社札に係わり合っておりもっぱら浮世絵の普及活動で楽しそうである。
浮世絵について聞くならば親方が一番親切に教えてくれる。人気があるのも分る気がする。江戸の流れをくむ木版摺師として誇りが随所に感じられ、勢いもある大正九年元気な摺師、最長老である。

  浮世絵摺手の3代目として浅草に生まれ、12才の時から摺を始めた。父は摺の技法をちっとも教えてくれなかった。名人と呼ばれた父は、「オレから習うとオレの上にはいけない、オレの仕事を見て自分の悪いところを直せ。」という考えだった。以来70年、この道一筋である。
  木版画の摺の一番難しい所は、原版が狂うことである。板は絵の具の水気を含んで伸びる。その為、紙や板を湿らせて狂いに合わせるが、その具合を見ながら、何色もの色をズレないように、ピタリと見当を合わせるのは大変難しい。根気と手先の器用さを求められるが、それだけではなく素質と感覚がものを云う。落着いた中にも華やかさのある、メリハリのある色使いを見てほしい。
 
  自分の独特のやり方を自分で考える。自分の個性を出す。
  伝統に固執せず、人が何を求めているのかを考え、時代に合わせて変えていくことも大切。自分のセンスを磨き独特のものを出す。

 

職人名 長尾直太郎(ながお なおたろう)
雅号又は銘  
生年月日 大正9年2月28日
職種(種) 浮世絵
作品(アイテム) 写楽錦絵、風景錦絵、竹久夢二
技数(積)
弟子入りしてから手伝えるような状態になるまでの期間
技の種類や工程
絵師が版下を描く、彫師が色数分の木版を彫る、摺師が一色ずつ摺って色を重ねていく。どの技も難しい。
現在の立場(役)  
次代 他  


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