ビールのために作った！
重厚な和漆塗りで仕上げる陶器のビアカップと漆器

親方の漆器は伝統的なプロセスそれ自体を守りつつ、その技法を「良いと思ってもらえる器を塗る手法に変容させること」に重点を置く。親方のビアカップは陶胎（陶器に漆が厚く塗った）カップである。これは江戸漆器では極めて珍しい。親方の陶胎の内側には小さな細粒状の凹凸が内面全体についており、更に上から塗り上げてある。これが器の風合いを引き立てるだけではなく泡のきめをクリーム状に整えて保持する。なんと「飲み終わっても泡が消えない」。この泡は一般的な木製カップにはなく、ただの素焼きのカップの数倍の量になる。泡の口当たりをより柔らかにするカップの技法は実用新案にも登録された。勿論、江戸漆器としての特性を損なわせるようなことはない。大手ビール会社の人が、わざわざ親方のビアカップで缶ビールを試飲し、工場で詰めたばかりの味がするとして「ビールを飲む器としては一級の物だろう」と太鼓判を押し、購入者の10人中10人ともビールがうまいと言うハガキを寄越した。（ ページの最下段に掲載致しました ）

和漆と角親方の漆器について

漆は歴史的に最強の塗料や強力接着材として使われ、紀元前の漆塗りがほぼ美しいままに現存している。江戸漆器も一般的な家庭で使われており、塗膜の強度は伝統的に利用されてきたものである。現在、漆を扱う塗師にとっての共通の悩みは、漆が希少になり価格が高騰し輸入漆や擬似的な漆塗料のカシューや他の塗料を使わざるを得ないことだ。日本の漆器製品の7割は異種の植物による類似的な漆を塗った器であり、残りの3割が本物の漆器となるが、純粋な国産栽培の和漆になると、さらにその内の「2〜3％程度」しかない。輸入漆は日本の優れた技で精製しているので和漆と品質に差はなく、漆器の特性は充分に持っている。その為、市場には表面だけが輸入漆塗りで、ほぼ異種のもので塗られた品が手頃な漆製品として扱われている。角親方はそれはそれとして価格勝負をせず我が道を進む。親方は江戸漆器職人の誇りをもって下地から全て和漆を使い、和漆以外は使わない。親方の漆器は江戸漆器ゆえに非常に頑健で「一生もの」のカップや漆椀であると言って良い。今では漆器の修理も偽物の部分を削り本物に直す。

漆などの塗りを施した器は電子レンジや食器洗い機のご使用はお控え下さい。
破損の原因となる場合があります。
なお、クレンザーや強酸・強アルカリ洗剤などの使用、
漬け置き洗いは長期的に器の風合を損ねる事があります。

親方からのサービスで器が欠けた場合に一度だけ送料のみの無償で修復致します。
修復には破片が必要となります。複雑な破損や破片不足により修復できないこともございますので、予めご了承ください。 また、完全に元の状態に戻る訳ではありません。
修復可能かどうか、まず当会へご相談ください。

※ 角親方のビアカップは、中国産の漆を国内で精製して塗った「 日本産漆 」のもの（リクエストで作られた廉価品"12,13,14,15"）と、全てを純粋な国産の和漆だけで塗った「 国産和漆 」のものの二種類のものがあります。各作品の詳細の「材質」の欄をご覧下さい。

お買い上げの合計額が一万円以上で送料無料になります。

　作品の画像をクリックすると詳細が見られます。

陶胎ビアカップ

漆椀