藤布の歴史は古く古事記や万葉集にも藤衣を読んだ謌がある。
1200年の歴史は明確な史実があり、古代布の代表格と言える。山を彩る藤の花の美しさを見る時、歴史の中で様々なドラマを作ってきたであろうと思いを馳せる。昔は全国で作られていた。しかし京都にだけ、その姿を止めていることは京都の人達が藤布の美しさの理解者であり、その価値を丹後の人は知っていたのであろう。現代は野趣溢れた風合いに着目されている。わずかに残った技に従事するものは丹後の20数名である。近世では強い繊維の代表格であったらしく、畳の縁や、醤油絞り布、蒸し布等に使われていた。今は非常に珍しい古代布として、帯、バック、のれんなど風合いを楽しむ製品に活かされている。ほんの僅かであるが着尺としても作られる。京都の無形民俗文化財『丹後の藤織り』として保護されている。
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