江戸指物の大御所島崎国治に師事、現在現役の一番弟子である。江戸を代表する実力派の指物の重鎮。氏の指物武家屋敷では、機械で絶対に出来ない技の結晶で構成されている。氏は一時も休む事なく、常に仕事をしている。空いた時は道具を磨き、桑など珍しい材料が手に入ると一日中なで回して眺めている。頭の中で思い描く時間である。作った品物は40年間一度も修理がない。当然のことである、自信に裏打ちされている。客が満足しない、いい加減なものは提供出来ないと言う。実用品で使ってもらえる物以外興味はない。奥さんの信子さんは、初めは手伝う程度でしたが今では指物師として又塗師として最も信頼できる相棒となっている。又、今の子供達に最も欠けている大切なものがある。それは真剣に物事にチャレンジすることで、極めて少なくなった。何とか氏は職人の本当の姿の中で、示したいと考えている。
■ 歴史
指物は正倉院の時代から貴族、僧侶の調度品として愛用されてきました。江戸中期頃より政治の中心が江戸に移り、現在の江戸指物が受け継がれていきました。
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