職人の住む町
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穏やかだが内面に激しさも合わせ持つ稲垣氏である。力強い運慶より、柔らかい快慶が好みと言う。
従って優しい仏様、如来や菩薩などを数多く手掛ける。完成した仏様を見ていると、口元の美しさは実に品格があり色気すら漂う。衣は優しく無理なく流れている。美しい穏やかな表情は見る者の気持ちを癒し信仰対象と言う前に彫刻として見ていて楽しい。仏様の表情には彫師の性格が出るのかも知れない。
また、仏様以外の作品のどれもがほほえましく、彫刻師自身、彫ながら楽しんでいる。
見ているこちらも自然笑みがこぼれてくる。これは私だけではないと思える。初めは趣味で始めた彫刻の世界、好きであるゆえに没頭し仏様を彫って来た。それゆえ今でも面白いテーマに直面すると、製作中の物を脇に置き次の彫刻に挑戦してしまう。
稲垣氏の仕事場には、いつ作ってもらえるのか分からない沢山の仏様が、静かに品の良いお顔で順番を待っている。

■ 歴史
平安時代より。中国から朝鮮半島を経由して日本に入ってきました。


  昭和50年より、仏像彫刻を始め、仏具屋さんの仕事をすることにより、研鑽を積む。カルチャーセンター(産経学園等)で講師を行う。
  仏像彫刻は信仰の対象の為、お姿が昔からの正しい形であることは当然ですが、全体のお姿とお顔の美しさが要求されます。その点を心掛けて彫っています。また、彫り上げたお姿に品格のある事、これが大切と思います。
 
  物、人、生き物に対する愛情。
  古い良い仏像を多く見る事。

 

職人名 稲垣幹夫(いながき みきお)
雅号又は銘  
生年月日 昭和13年11月5日
職種(種) 仏像彫刻
作品(アイテム) 仏像、置物 他
技数(積)
次代、素人から始めて手伝えるような状態になるまでの期間
5年
技の種類や工程
材料の選定-寸法書き入れ-鋸による切断-荒彫(大きな物はノミを使う)-小作り(細部の彫刻)-仕上げ彫刻刀による表面仕上げ
現在の立場(役) 現役
次代 他  
   


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