硝子ペンの素晴しさはまず書き易さにある。ペン先は軸の中心にあり、いずれの方向にも書き味が変わらずに自在に書ける。しかもぼた落ちがない。全国でたった一人の硝子ペンの職人である。利便性から着物の染め付けの下絵や図面などにも使われている。
硝子ペンは明治に佐々木定次郎が発明した。そのお弟子が父の佐瀬米蔵で、佐瀬氏は発明者の孫弟子にあたる。創業は明治44年、硝子ペンの直系、歴史そのものといえる。
当代は更に硝子の美しさにも着目した。軸を一体化し、1本1本にオリジナル性を持たせた技を活かし硝子工芸としての価値も高めた。内外で評価が高まり、昔の忙しさを取り戻しているという。
■ 歴史
明治時代。1912年頃より。 |