職人の住む町
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手ひねり専門の職人は非常に少ない、ともかく凄いの一言、仕事も早い。修業時代に父親と共に陛下の前で実際に作ってお見せすることになった。父である親方はいつもの平常心であったが、それに対して氏はカチカチになって散々たる有り様、それまで父に負けないつもりでいたとのことで鼻っぱしらを一気に折られ、父の偉大さを知ったと言う。元々は浅草の千束で杉立氏は3代目。
「難しさは常に新たな研究を必要とすることです。手ひねりは注文品を作る事も多いので、何でもそうですが出来ないというのもくやしいものです。それと焼物ですから粘土をより早く細工しなければなりません。型を使う場合でも型抜き3年といって仲々難しいものです。土を殺すというか分子を締める事も必要です。てひねりは細工物ですから土の質も大切な条件です。主に九谷の土を使います。」
どの作品も同じものはなく、叉、親方が見た事があるものなら何でも作ってしまう。どんな動物でも神輿を担がせられる訳ですし、神輿をプレゼントする場合送る人の名前を入れることも可能。
現在、手ひねりを一貫して行なう親方は日本で杉立氏ひとり。

  14才から始めました。100年以上続いているてひねり職人の家です。色々な物を作りました。
  手ひねり自体が既に特徴といえます。それほど少なくなってきました。呉須で絵を入れた香炉の上に観音様が立っている物など香炉から絵そして細工、そして焼きまで全て一人で行います。
 
  職人という字を崩すと、耳と音と戈になります。これは戦場であり本来、命を賭けるものと考えています。単に仕事をしている、これは従業員であり、職人とは言いません。
従って、その誇りは自然に身に付いてくるものです。常に職人を心掛けてきました。
  悩んでいる時が成長する時です。そうした時は森羅万象あらゆる物すべてが我が師であるといえます。それは刹那刹那における発見や、そんな時に悩んで気付くことがもっとも大切なことである場合が多いものです。暗い場所に置き忘れたじゃがいもが芽吹き、真っ白の細くて長い茎を伸ばしながら、僅かな光を求めてひたすら伸びていくのと似ています。私の修業時代、家で置き忘れられたじゃがいもを見て、そんな事を考え頑張ったものです。 

 

職人名 杉立孝喜(すぎたて たかき)
雅号又は銘 命光(めいこう)
生年月日 昭和2年3月25日
職種(種) 手ひねり
作品(アイテム) 箱庭、小物、置物、茶道具 他。
技数(積)
次代、素人から始めて手伝えるような状態になるまでの期間
10年ぐらいから始まりです。
技の種類や工程
現在の立場(役)  
次代 他  
   


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