職人の住む町
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当代は9代目であるが、泉清吉の名前は漆文化の中の金字塔とも言えるもので、近代漆文化の立て役者の一人である。現在の漆刷毛の形を作ったのが初代であり、それ以降現在までこの形の刷毛が全てと言った状況である。
当代になってからは他に刷毛を作る職人もいなくなって、日本全国のプロの漆の塗師(ぬし)の刷毛を一人で作っている。その置かれた立場の自覚と誇りが、 一本作ると20年は持つという驚くべき耐用年数の刷毛を作り出している。商売としてだけを考えていたらとてもこんな代物は生まれてこないだろう。先代から当代に変わった時期は30代、子供の頃から手伝い、修業を10年重ねてきた。しかし、父から当代に変わった時の刷毛はあちこちからクレームが入り、漆の業界紙にまで掲載されてしまった。一通り出来るつもりであったが地獄に叩き落とされた気分だったと言う。依頼される塗師からクレームが来なくなったのは、何とそれから10年、40代になってからである。当代がその時代を振り返る時だけは表情が非常に厳しくなった。それほど壮絶な時期であったということだろう。
刷毛作りの技の難しさの一部を紹介したい。例えば刷毛を包んである檜材も、使っているうちに狂ってくるようではどうにもならないので板作りは木質の合う木肌を合わせて作る。
刷毛は女性の髪を使うが、毛洗いで10〜20%はなくなり、毛揃えで良質の刷毛にする分はその内の30%程度、極上は10%となる。髪を漆と糊で板状にする工程、毛固めから毛断ちでは、固めた髪の上下で3割りはカットし捨てる。特に毛固めは3〜4日かけて行う。櫛を通す回数が12000回程となり、毛板を作る。ここは時間と技の勝負である。
あらゆる作業のひとつひとつが9代の技として昇華され伝承されている。塗師にとっての刷毛は自分の作品に関ってくることであり、妥協はしない。それだけに自己の技のレベルを何処へおくかといった甘い話ではないと言う。どの工程の技も卓越しなければ全国の塗師は黙っていない。大変な仕事であると思った。

  NEC映像技術部入社後、しばらくして父、八世泉清吉に師事。父、没後九世泉清二となる。
  専業で日本でひとり。塗師の要望に答える。
 
  使う人の顔を思って、心を込めて作る事。職人に徹すること。
   

 

職人名 泉 清二(いずみ せいじ)
職人区分 選定保存技術保持者(道具を作る国宝的な重要職人) 
雅号又は銘 九世 泉清吉
生年月日 昭和25年12月23日
職種(種) 漆刷毛
作品(アイテム) 漆刷毛
技数(積)
次代、素人から始めて手伝えるような状態になるまでの期間
始めて10年からスタート。漆、産地、使う人によって漆刷毛が異なる。
また、塗方に差がある。
技の種類や工程
毛洗いー毛揃えー毛固めー板作りー毛断ちー巻込みー仕上げー毛摘み
現在の立場(役) 現役
次代 他  
   


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